こんな話・あらすじ
機関の伝達部に勤務するハワードはある日上司に呼び出され、もう1人の自分が向こう側の世界からやってきたと言われ、実際にもう1人の自分と対峙する。彼はある暗殺任務を防ぐために協力を要請し、ハワードはそれに従うこととなる。
キャラクターの動きや注目シーン
上司に呼ばれたらそこにはもう1人の自分
映画「セッション」でアカデミー賞助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズが主人公のSFスリラーです。J・K・シモンズは1人2役というか、実際には1役なのですが向こう側の自分とこちら側の自分が両方いるということで演じ分けなければならず大変です。1つの画面に両方いたりすることが珍しくありませんから、そこは合成で処理しているのでしょう。
私はJ・K・シモンズは「クローザー」のポープ副本部長(のちに昇進)役としてお馴染みです。日本語吹き替え声優は違う方みたいですが。
内容ですが、ある機関の伝達部で、出世もせず変化も乏しいいつもと変わらない日常を送っていたハワード・シルクは昇進のために別部署への異動を上司に希望しますが取り入れられません。
ところがある日上司に呼び出され、その内容が会いたがっている人がいるとのこと。それがなんと向こう側の世界からもう1人の自分だというから驚きです。
しかももう1人自分はバリバリのスパイとして活躍しており、自分の上司達に対しても強気。任務に協力してほしいというのですがそれが事故で意識不明になっているハワードの妻を暗殺する動きがあるためそれを阻止したいというものです。厳密には通称ボールドウィンという暗殺者をとらえるために、ハワードの妻を襲いに来るのを待ち構える作戦です。
妻が生きてるじゃないか
任務自体はハワードがもう1人へ肝心なことを伝え忘れたためにボールドウィンをとらえることに失敗してしまいます。しかし妻の命は救われました。
もう1人のハワードとは過去の思い出はある程度共有しているようですが、どこかからか分岐してそれぞれの異なった人生を送っているようです。もう1人の方の妻はどうなったのかとこちら側のハワードが聞くと、癌で死んだとの答えが。心なしか暗殺者が来る前に妻を見る目が優しそうな気がしましたが、そういう事情があったのかとちょっと同情的になりました。
しかし今回の話の最後では普通に向こうの世界の妻が出てきますね。生きてるじゃないか。しかも決して向こうのハワードとの関係が良好とは言えなさそうです。ということは向こうのハワードは、こちらのハワードは夫婦仲良くて羨ましいという気持ちになったのでしょうか。何せこちらのハワードは入院した妻の元に毎日通っていますからね。
さて、今回の時点ではドイツの科学者がたまたま向こう側の世界へ通じる穴を開けてしまったというぐらいしかこの世界の設定は明かされていません。きっとこれからも驚きの事実が出てくるのでしょうから楽しみです。また、こちら側のハワードが生き生きと仕事している向こう側のハワードに感化されて大胆な行動をとっていきそうな気もしています。